先日、巡回時に「子どもが今の環境に合わなくなってきたようで、走ったり暴れたり大人が止めて!という行動が増えてきました。環境を作り替えようと思うのですが、ポイントを教えてください。」という質問が来ました。
今回は環境の見直すポイントを2つの視点と落とし穴についてお伝えします。
「同じ環境でもきっかけがあれば」
まずは子どもたちの姿から、各コーナーの遊び具合を確認していきましょう。もしかしたら、遊びの発展性が想像できにくく遊びが止まってしまっている可能性があります。同じ粘土コーナーでもただ、粘土を置いておくだけではなくお兄ちゃんお姉ちゃんの作品を置いておく、または料理雑誌や生き物の図鑑などを近くのコーナーに配置することで、「作ってみたい」と思えるきっかけにしていくことが大切です。
人気がない=機能していない ではなく
人気がない=発展性を見いだせない
という視点を持つことで、コーナーの機能が活きてきて、遊びが深まるようになります。
「子どもが育っている」
子どもたちの成長によって、コーナーが単純に見えてしまい、楽しさを感じなくなっている場合があります。その場合は、コーナーの中身を変えてみましょう。遊びごたえがある活動に変えることで、葛藤も楽しみの一つとして遊びが発展していきます。
いづれにしても、子どもたちを観察することが環境整備のヒントにつながっていきます。
環境を再構成と聞いて、コーナーの配置を変える「模様替え」を想像すると思います。この場合は、子どもたちの動線や一つのコーナーの広さ、隣接しているコーナーとの関連性を考えることが目的となると思います。
〇広すぎると走り回ってしまう
〇絵本コーナーの横に騒がしいコーナーが
〇絵具遊びコーナーと水場が遠い
〇別のコーナーに移動するときに通路が一本道で、コーナー仕切りをまたぎたくなる
など
子どもが生活しやすい、または遊びの関連齢を発見しやすいことをポイントに配置を見直します。
環境の再構成をする際に「安全第一」「大人が見きれない」「子どもが暴れる」といった、大人の気持ち主体により環境が以前の状態に戻ることがあります。①②の視点から環境を再構成したら以前の状態が良かったという理由であればよいのですが、「安全」「管理」「子どもが暴れる」という理由で行うと、昔の「子どもを管理でき、安全と思われる環境」になります。ただし、子どもたちにとっては欲求が溜まるため、大人の「止めてほしい」行動をとることが多くなったり、遊びが発展しなくなっているので、「暴れる」などの姿が多くなったり、または設定保育を多く入れないと子どもが「落ち着かない」状態と移り、イベントや設定保育を詰め込んでしまう場合があります。
同じクラスでの話し合いだと、③となってしまうことが多くあります。そんな時に別のクラスやフロアの仲間にも頼ることで、客観的な視点も入れながら話し合いを行うことが可能です。
「遊道」では子どもの姿から大人の願いや悩み・施設の価値を総合的に考えながら環境整備についてアドバイスさせていただきます。
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