遊道では、活動が終わると時々、子ども達で聞きたい子ども達を集め、素話をすることがあります。
素話とは映像や本などをを使わず、ただ口頭でストーリーや擬音を使うなどして、演出していく「落語」風な内容です。
最近では、この素話を聞き想像することが苦手な子ども達が増えてきているように感じます。
この素話は、相手が何を言っているかを想像しなければなりません。伝え手は、ただ言葉や雰囲気の材料のみを聞き手に渡します。聞き手は聞いたことを想像力や実体験から組み立てていきます。そして、相手が伝えたがっている内容とすり合わせながら、想像していきます。
是非、家庭や保育で実施してみてください。就寝時の暗い部屋の中や保育園では午睡前の絵本の代わりでもよいでしょう。また、明るい室内でお母さんたちの表情の移り変わりを見せながら、行うこともおすすめします。
表情の変化や身振り手振り(ジェスチャー)があるだけで、聞き手は想像しやすくなります。
素話に興味があるけれど、いったいどんな内容を話したらよいか分からない方は、
「日常に起こった話」を伝えるだけでも良いでしょう。
「昨日、スーパーに大根を買いに行ったんだよね・・・そしたら・・・」から始まりお会計までの話。
「日曜日に過ごした」楽しかった出来事の話。
「昔話」
「オリジナルの作り話」
「怖い話」※怖い話は、苦手な子どももいるので配慮が必要です※
など。
話しの題材はたくさんあります。
保育士さん方は、ここ3カ月ほどで素話を子ども達にしたか、素話風の活動を保育で取り入れたか、見直してみましょう。案外、絵本や紙芝居などなんとなく、いつものことだからと読んでいますが、たまには「素話」を取り入れてみると子ども達は新鮮さを感じて「またやって!!」というようになり、保育士さんや保護者の話が聞きたくてたまらない姿になってくるでしょう。
素話をしたときに
「子どもが興味を示さない」
「子どもが理解できない」
「こどもがふざけて話が進まない」
などの話を聞くことがあります。
そんな場合は「子ども達の発達に沿った内容や話し方」になっていない可能性があります。
同じ「題材」でも発達に沿わせることで、言葉の選びやジェスチャーなどを変化させる必要があります。
保育でも同じことが言えます。
また、人間には「視覚」「聴覚」「体得」の学び方があり、それぞれ得意なものなどがあります。
それらも考慮しながら、是非行ってみましょう。