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必要なことは目の前の情報から

2021.07.05

 

保育環境整備最前線パート5

 先日の一級建築士・こども環境アドバイザーの井上寿さんに同行させていただき、2日目は豊見城市にある社会福祉法人恵福祉会に伺わせていただきました。

恵福祉会さんでは、つぼみ保育園・事業所内保育園・長嶺こども園・子育て支援センター・学童と地域の福祉を幅広く取り組まれております。

今回の井上さんの訪問は初めてということで、事前にどんな話を聞きたいか、どんな環境作りを目指したいかを話し合ってもらい、企画書を作成してもらっておりました。

子どもの姿から欲しい環境を探る

 環境を整備するうえで、漠然と「子どもが満足できるアスレチックが欲しい」「よじ登って好奇心を刺激できる環境が欲しい」「子どもが探索して冒険を楽しめる環境が欲しい」など、想いはあるけれども、漠然としすぎていることがあります。子どもたちへの想いはとても素敵なことですが、肝心の「目の前の子どもの姿」が無い状態での提案が多い場合があります。

結果、業者にお願いをして、園庭を整備してもすぐに飽きてしまったり、園庭に物足りなさを感じ、大人が「やめて」という行動を行う場合も多くなり、結果的に環境を整備したつもりが、大人は怪我や子どもたちの活動を「止める」ための監視が多くなってしまいます。

 そんな状態にならないためには、目の前の子どもたちの姿から、環境を考えることで大人も子どもも安心し思い切り活動できる保育を整えていくことが可能です。

前提として、子どもたちの背景(保育施設・家庭)を把握しておくことが必要です。

施設の魅力を再確認できる

  今回、印象的だった内容は、つぼみ保育園2階にある2歳児クラスの保育室でした。当初は「こんなロフトが欲しいな」と子どもの姿や意味づけを考えていたのですが、部屋を見た井上さんより「景色がとても良いが、その利点を活かせていない」との話がありました。2歳児クラスは豊見城市の高台にあり、西原方面まで見渡せ海が見える素敵な環境ですが、その窓がロッカーなどの荷物置き場になっており、とてももったいないという話から、ロフトではなく、景色を利用できる小上がりや子どもたちが遊べるテーブルスペースによいとの話があり、小上がりとカフェのような景色を楽しめるスペースの図をスケッチしてくれました。

いつも過ごしている場所だからこそ、価値に気づきづらくなります。そんな時、第3者の視点で魅力を再確認できることが大切になります。

その日、井上さんは法人3施設を巡回し、それぞれに沿った環境の提案を行って下さいました。

明日から即できること、議論が必要なこと、次回井上さんが来園されたらやりたいことなど、環境だけではなく保育を見直すきっかけとなったように感じます。

「遊道」では引き続き、恵福祉会の動向をレポートさせていただきます。

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