那覇市にあるレイモンドあしびなー保育園さんから、「保育環境を見直したい」とご相談をいただきました。
環境を変える前に、まずは保育者のみなさんと一緒に、いつもの保育室を違う高さから見てみました。
ハイハイをしているこどもの高さ。
歩き始めたこどもの高さ。
そして、5歳のこどもの高さ。
同じ保育室でも、目線の高さが変わると、見える景色は大きく変わります。
何が見えるだろう。
どこに手を伸ばしたくなるだろう。
どこへ行ってみたくなるだろう。
反対に、おとなには見えているけれど、こどもには見えていないものはないだろうか。
実際に身体を低くして見てみることで、いつもの保育室が少し違って見えてきます。

保育用品には、「0歳児向け」「1歳児向け」「○歳用」といった目安があります。
年齢や発達を知ることは、環境を考えるうえで大切な手がかりです。
でも、それだけで環境を決めてしまうと、目の前にいるこどもの姿が見えにくくなることがあります。
同じ年齢でも、身体の使い方も、興味を向けるものも、やってみたいことも違います。
だから、
「この年齢なら、これ」ではなく、
「この子は、今、何をしようとしているのだろう」から考えてみる。
今回の環境づくりでも、そこを大切にしました。

こどもの目線から保育室を見たあと、棚やコーナーの仕切りなど、実際の環境づくりに取り組みました。
ただ、最初から「正解の環境」をつくろうとはしません。
まずは必要だと思うものを、少しつくってみる。
そして、実際にこどもがどう関わるのかを見る。
思っていたように使うかもしれない。
まったく違う使い方を始めるかもしれない。
あまり興味を示さないかもしれない。
その姿を見て、
足してみる。
引いてみる。
場所を変えてみる。
環境は、一度つくったら完成ではありません。
《ワークショップの様子》



環境を変える。
こどもが関わる。
その姿を保育者が見る。
そして、みんなで語り合う。
そこから、また環境を変えてみる。
環境をつくる → こどもの姿を見る → 語り合う → また環境を考える。
この繰り返しのなかで、環境だけではなく、保育者のこどもを見る眼差しも少しずつ変わっていくのだと思います。
だから遊道では、環境を「完成させること」をゴールにはしていません。
こどもの姿によって、環境も変わっていく。
そして、環境が変わることで、これまで見えなかったこどもの姿が見えてくることもあります。

今回つくった棚や仕切りも、これで完成ではありません。
ここから、こどもたちがどう関わっていくのか。
何を選び、どこへ向かい、何をしようとするのか。
その姿を見ながら、また環境を考えていきます。
「○歳だから」ではなく、
目の前のこどもは、今、何をしようとしているのだろう。
そこから環境を考えてみる。
今回のワークショップは、環境をつくる時間であると同時に、こどもをどう見るのかを、みんなで考える時間になりました。
環境をつくることは、こどもを見ること。
そして、こどもの姿から、また保育を考えていくこと。
これからも、こどもたちの姿をおもしろがりながら、園のみなさんと一緒に考えていきたいと思います。