先日、糸満市にある新島こども園の1歳児クラスで、遊道遊びをしていたときの出来事です。
おとなの膝の下をくぐって遊ぶ、シンプルな遊び。
その最中、ふと隣を見ると、ひとりのこどもが保育者とほとんど同じ姿勢をしていることに気づきました。
膝の高さ、背中の丸まり方、腕の角度まで、まるで鏡を見ているかのようでした。
さらにそのこどもは、ときどき周りの子に向かって
「おいでー」
と声をかけています。
誰かに教わったり、促されたりしたわけではありません。
ただ、そばにいるおとなの姿を、よく見て、感じて、そのまま自分のものにしているようでした。

最近読んだ書籍の中に、こんな言葉がありました。
乳児は、まず親しい人の模倣から始まり、次第に周囲の事や物との関係性を理解していく。
そして、模倣するおとながどんな意図で行っているのかを追体験しながら、共感へとつながっていく——。
まさに、その言葉を目の前で見ているような瞬間でした。
こどもは、おとなに「教えられて」育つだけではありません。
おとなの姿を見て、自ら「なろう」としながら育っていきます。
そこには、こども自身の意思と、育とうとする力が確かにあると感じました。
このような場面は、特別なものではなく、きっと日々の暮らしや保育の中にあふれています。
ただ、忙しさの中で見過ごしてしまうことも少なくありません。
こどもが何をしているかだけでなく、
「こどもは、今、誰(何)を見ているのか」
「自分は、どんな姿を見せているのか」
そんな視点で保育や子育てを振り返ってみると、見えてくる世界は少し広がるように思います。
ぜひ、心が動いたこうした瞬間を、保育者同士や保護者と共有してみてください。
こどもの育ちを、より豊かで、立体的に捉えるきっかけになるはずです。