保護者の方より相談をいただきました。内容は、「子どもの食が細くて、ご飯をあまり食べてくれない」ということでした。
食は量や味覚など個人差がありますが、食に興味を持てるように工夫することが良いかもしれないと伝えさせていただきました。
「A君は食が細い」など、ひとくくりで見られる場合がありますが、子どもがなぜそのような状態になっているのかを考察することが大切です。
例えば、
1、活動量が少なく、疲労していない
身体を動かすこと、人と関わること、考えることで脳と身体が疲労します。子どもの活動と活動量を把握することが大切です。
2、間食が多い
おやつなどの量が多いと、満腹に近くなるため、食事の魅力が半減するかもしれません。個々の差はありますが、調整が必要かもしれません。
3、空腹の体験がない
空腹を感じることで、より食材の香りを感じ取ったり、見た目から食欲がわきやすくなります。子どもの空腹のリズムを把握することで、何時くらいにご飯にしてみようか!と時々、時間を変えてみてもよいでしょう。1と組み合わせることで、更に空腹を実感できるようになるでしょう。
4、クッキングや調理の様子を見せる
自分で作った食事は愛着がわきやすくなるでしょう。また、0,1歳児などの低年齢のお子さんには、お母さんやお父さんが調理をしている姿を見せることで、様々な工程を経て料理ができる→興味を持つ方向にするとよいでしょう。
5、食材を一緒に買いに行き、会話をする
スーパーなどに食材を買いに行くときに、子どもと一緒に行き食材を選んでもよいでしょう。または食材を選ぶ姿を子どもに見てもらいましょう。食材を選ぶときにあえて「エノキ、ニンジン」など子どもに話しかけてあげましょう。
6、子どもと食事を決める
数日分の食事について、子どもと決めてみてもよいでしょう。ただ、子どもの好みばかりになるのではなく、「お父さんは最近、ゴーヤーチャンプルを食べてないから、食べたいな~」など大人の食べたいものも伝え、一緒に決めることで子どもに見通し力や計画力を育てることができます。そして5の何の食材が必要か考え買いに行きます。
7、朝食は早めに起きるとよい
「朝食をあまり食べない」という声を聞きます。その時は、できれば食事の1時間前くらいに起きるとよいかもしれません。起きたばかりでは、まだボーっとしていて、食事をしても集中できにくいかもしれません。早起きをして、脳を目覚めさせてから食事に向かうと、気持ちの盛り上がりや集中も上がるかもしれません。そのためには、早寝も必要になりますね!
8、子どもとレシピ本を見てお話しする
レシピ本を購入し、子どもと何を食べてみたいかを話してみてもよいでしょう。平日は忙しくて難しいにしても、次の土曜日の夕飯にしてみようか!など、想像力や期待感を膨らめることができます。
9、大人がおいしそうに食べる姿を見せる
これが一番効果的かもしれません。大好きなお父さんやお母さんがおいしそうにご飯を食べる様子を見せることで、食べているものが魅力的に映るかもしれません。そして、その時はグルメレポーターのように食事のことを伝えてみましょう。
10、大人と関わりたくて・・・という場合も
普段は家事やお仕事で忙しい、お父さんやお母さん。でも、食事の時にゆっくり食べていると私を見て関わってくれる。「早く食べなさい!」と言われるけど、関わってくれていることを実感できるので、関わるツールとしてしまう場合も考えられます。普段から、会話やスキンシップをとってみましょう。
当然ながら、同じ「食が細い」という悩みでもその要因は一人ひとり異なります。是非、子どもの背景を察しとりながら、それには保育施設と家庭が連携することで具体的に姿ら見られ、更に対策も講じることができるでしょう。「遊道」では引き続き、保護者や保育士さんの悩みをサポートさせていただきます!